ライディングフォーム

サーフィンのライディングバランスについて

先日スケートパークで遊んできました。

遊んできたといっても、一応サーフィンの練習に行ってきました。

先日ケガが治ったばかりなので、恐る恐るやっていたのですが、やはりやってしまうと楽しくついちょっと無理をしてしまいますね。

ケガをしない程度にスケートパークも楽しみたいと思います。

そこで練習生の方たち数人とミニランプやボウルで遊んでいたのですが、サーフィンはある程度乗れてもスケボーはあまりやらないという方をみていて、結構多いなというライディングバランスのズレについて今回は書きたいと思います。

サーフィンやスケートボードも後ろ足にしっかり乗れる人は間違いなく上達します。

スケートボードは構造上後ろ足で踏まないと飛んだり曲がったり出来ないので、だれでもが技をかけるとき(オーリーなどで飛んだりするとき)には後ろ足を踏み込める体勢になれるのですが、サーフィンだと前足体重になってしまう方が多いのは分かっていたんです。

私のスクールでは後ろ足に乗る練習もどんどんやっていきますので、いままで前足に荷重を掛けるもんだと思っていた方には全く逆の動作を練習していただいています。

前後バランスは意外と致命的では無いのですが、問題はつま先体重かかかと体重かというバランスなんです。

そこで、今回スケートパークでスケボーをやってみた時にみんなのライディングバランスを見てみました。

失礼な言い方かもしれませんが、なんと、私から見て”気持ち悪い”くらいにかかと体重の方が多いんです!

結論から言うと、スケボーやスノーボード、サーフィンは若干つま先体重で後ろ足体重がこれから動き出せるという一番構えた体勢なんです。

というか、スポーツ全般においてそのバンランスなんです。

サッカーのキーパーだったり、野球の守備、バレーボールの守備、テニスの守備、などすべてこれから動き出そうとする動きの前にはその体重バランスになります。

かかと体重で前足荷重では思いっきり動き出せないんです。

フォワードプレスとって、一度軽く前にいどうしてから大きく後ろに移動するという動きが入ることはありますが、通常の構えからは前足荷重のかかと荷重にはならないんです。

身体というのは自然に力の入りやすい体勢というものになるはずなのですが、サーフィンやスケートボードのような角度のある体勢で、遠心力によって自分の垂直方向がずれるという経験をあまりしていない方は、自然と力の入りやすい体勢になれないという方も多いんです。

ちなみに、サッカーをやったことのない方に、実際にキーパーをやってもらうと、本当に蹴るときちんとつま先荷重になっていますし、よく見ると効き足の方を効かせて動くのがわかります。

思いっきりジャンプなんていうと、だれもがしっかりと体重を落として、つま先荷重で効き足を最後に効かせて思いっきりジャンプします。

しかし、海の上ではその垂直方向がずれるので、きちんと乗れないとバランスがとりづらいのですが、その最適なバランス感覚ってどうなのか?ってなる方が多いんです。

実際にボウルでフェイキー(同じ方向を向いてブランコのようにいったり来たりするテクニック)をしてもらいました。

波のトップからボトムに降りる際によく『前足にしっかりと荷重を掛けろ!』っていう方多いですよね?

それが、スケボーで私がサーフィンのイメージをすると、95%以上後ろ足で踏ん張ています。

実際に海でもそうです。

これをご覧下さい。

この体勢はどこに荷重がかかって見えますか?

これを見る限りでは前足に体重がしっかりと乗っていますよね?

 

こちらはどうでしょうか?

先ほどの画像を横からです。

これでもしっかりと前足荷重に見えますか?

 

 

こうやって(適当ですいません)ボードに対して水平に角度を変えてみると。

ん?

ってなりませんか?

実はこの体勢でも95%が後ろ荷重なんです。

本人が一番わかっていると思いますが。

これは波やランプの斜面によって錯覚が起きるからです。

おそらく上級者の方でも、一瞬確かに前に振るのですが、踏み込みは後ろ足で荷重している意識はそれほどないんだと思います。

聞かれると自分のやっている姿を想像したり、他の人を見た感じで前にかけていると教える方も錯覚して教えてしまうんですね。

 

前後のバランスはこんな感じでわかっていただけたと思いますが、次はつま先かかかとかという点です。

サーフィンのバランスと通常の陸上のバランスが一緒だと思ってはいけません。

サーフィンというのは常にバランスを取り続ける(特に初心者の方は)ものですし、アクションを起こす前にはそのバランスの悪い場所から正確に動かないと際どいアクションが出来ません。

特にスケートボードやスノーボードのように固い斜面では無いので、特にサーフィンは不安定な場所で安定させる体勢を取る必要があります。

そこで出来るだけ脚力を残した状態(バランス余力を残した状態)で構えていなければすぐに転んでしまうんです。

初心者の方で立てるけどすぐに転んでしまうという方はこの辺を見直してみると良いですよ。

正しい構え方は、本気でサッカーのキーパーになってみてください。

本当にボールが飛んでくると思うと若干つま先体重になると思います。

サーフィンの場合も若干のつま先体重になります。

というよりは、足の長さに対して、バランスの中心部は母指球に近い位置になるんです。

バランスセンターが3:7とか4:6くらいの感じでつま先寄りになります。

そこがセンターで水平になるようなイメージです。

なぜそうなるかというと、人間の足というのは、足全体のセンターに立っているわけではなく、かかとの上に立っています。

そのまま足の中心にセンターを置くと、つま先からかかとまでの距離に対し5:5の割合がセンターだと思いがちなのですが、実際のバランスンセンターはつま先側3にかかと側7くらいの割合の部分がバランスのとれる幅のセンターなんです。

なぜそうなのかというと、つま先が踏ん張れるからなんです。

そして、ジャンプなど蹴りこむ動作の時には最後につま先に全体重がかかるので、かかかとから移動すると時間がかかりますし、かかと体重だと身体の重みが負担になって、行動が遅くなります。

地上では自然につま先体重になることですぐに動き出せる体勢に構えるのは、そのようにバランスがどちらにでもとれるように自然になるんだと思いますが、変にボードの上だとバランスを取らないとグラグラするという先入観から足のセンターにバランスをとってしまいがちなんです。

正しいつま先体重の取り方は、

  1. 直立する
  2. 股関節に手を当てて膝を伸ばしたまま腰を折る(深くお辞儀をする感じ)
  3. 軽く膝を曲げる

そこからサーフィンの場合は若干頭を後ろに数センチずらすと後ろ足の母指球に体重が7割くらい乗った感じになると思います。

その感じが上のスケボーで進行方向へ加速するときの踏み込み体勢です。

なかなか言葉で表すのは難しいのですが、陸上でも練習できる項目ですので鏡を見ながらやってみてください。

 

 

 

 

 

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3件のコメント

  • 阿部

    いつもブログ拝見させていただいてます。
    とても勉強になります。
    ライディングバランスについての記事を読んでの質問です。
    私はスノーボードもサーフィンもしますがスノーボードはレギュラー、サーフィンはグーフィーと違います。
    サーフィンがグーフィーにした理由はスケボーで練習するときに右足(前足)を乗せて左足で漕がないとバランスがとれないので練習の流れからグーフィーになりました。
    ブログを読んでいると後ろ荷重が大事だと書いてあり悩んでいます。
    スノーボードは右足(後足)に荷重して乗ります。サーフィンは前足荷重を意識していましたのでグーフィーを気にしていませんでしたが、スノーボードと同じようにレギュラーに変えたほうが上達しやすいでしょうか?
    スノーボードはそれなりに滑れます。
    サーフィンはこれからターンの練習をしていこうと考えていました。そのため気になりました。
    返答よろしくお願いします。

    • village

      いつも読んでいただきありがとうございます!
      基本的には後ろ足に軸が無いとサーフィンは難しくなってしまいます。
      器用に使えば前足でも可能ですが、ある程度のアクションを入れるのであれば、やはりボードは後ろ足でコントロールするべきだと思います。
      それほど慣れていないのであれば今のうちにスタンスをスノーボードに合わせてしまった方がいいと思います。
      スケボーのプッシュも慣れれば左足前で右足漕ぎ出来ると思いますし、後ろ足を乗せて左足プッシュも慣れればできます。
      スケボーのプッシュに合わせるよりは、ライディングに合わせたほうが今後のサーフィンやスケートボードに有効になると思いますよ。

      • 阿部

        返信ありがとうございます。
        レギュラースタンスでやってみたほうがいいですね!
        チャレンジしてみます。

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